カニエ歯科

愛知県豊川市

電話番号0533-89-9001

 

PMTC

 

「PMTC」って何?

P:プロフェッショナル

M: メカニカル

T: ティース

C:クリーニング

 

つまり、 歯科医院で、歯科医師・歯科衛生士などの専門家が、専用の器械を使って歯を磨き上げることを意味します。 毎日の歯磨きが大切なのはもちろんだけど、いったん形成されてしまったバイオフィルムはどんなに頑張っても、ホームケアだけでは退治できません。

歯科衛生士によるプロフェッショナルなケアが必要です。 専用の清掃器具を使って行う「PMTC」がもっとも効果があります。手強いバイオフィルムをしっかり除去しましょう。汚れもつきにくい状態になります。

 

 

それではバイオフィルムって何?

バイオフィルムの正体は細菌のかたまりなんです。歯の表面でバラバラに存在しているだけなら、 除去し易い細菌が、自分たちの身を守るため フィルム状にまとまるとバイオフィルムに変身してしまいます。プラークに比べて数百倍の抵抗力を持つ、とっても手強い相手になってしまうのです。

 

 

では何のためにするの?

虫歯や歯周病(歯槽膿漏)は、なによりも予防が大切です。「PMTC」の目的で大切なのは、カリエスリスク(虫歯にかかる率)の高いお口の中や、歯周病になりやすい・なってしまったお口の中の環境を原因になる細菌が住みにくくなるような環境にしていくことです。

また、重度の歯周病の進行を抑制し、少しでも歯を長持ちさせる目的にも使われます。

 

 

バイオフィルムは細菌達の天国

プラーク(歯垢)の中でも熟成したプラークは、「細菌バイオフィルム」であることが分かってきました。近年では、歯周病の原因であるプラークの形成メカニズムの一部や、虫歯の発生に大きく関係のあるミュータンス菌と糖(グルカン)の関係も、「バイオフィルム」に関係していると考えられています。ここでは、細菌が生産した菌体外多糖体という粘膜状のバリアーの中で色々な種類の細菌がコロニーを作っています。

この多糖体がとても頑丈にできているおかげで、薬品でもバイオフィルムを通り抜けるのが難しいので効果があまり出ず、歯ブラシ程度ではなかなか取り除くことができない・・・というわけです。 この安全な住処の中で、細菌達は互いに連絡を取り合い、それぞれの増殖する場所で自分達の密度を調整し、病原性に関わる様々な因子の生産を調節し、生態系を築いているのです。

ここで生産される細菌は、脳梗塞や心筋梗塞、肺炎、胃潰瘍や胃がん、アトピー皮膚炎・リュウマチなどの原因の一部にもなっていると言われています。

 

 

どんなことをするのかな?

まず、歯垢がよく見えるように染め出しをします。染め出してみると、磨けていない場所が一目でわかるようになります。歯磨きの時の、手の癖などで磨き忘れてしまっている場所をチェックしたり、どうすれば、簡単に上手く磨けるようになるか、といったコツなどをご説明します。ブラッシングの練習なども必要に応じて実施することになります。

歯石がついている場合は、先に取っておきます。汚れ具合によっては、1回では取りきれないことがあります。そういう場合は、数回に分けて取ることもあります。

歯磨き専用のチップを数種類と、研磨剤数種類使用して歯を磨きます。ここからが、いわゆる「PMTC」というものになります。歯の表面だけではなく、歯と歯の隙間などまで、丁寧に徹底的にきれいにします。

歯周ポケットが深い場所や、血や膿が出ている場所は、洗浄液をポケット内に注入するようにして消毒・洗浄たり、レーザーを使って無菌化したりします。使用する洗浄液は、症状に合わせて選びます。

この治療の流れは、一般的な流れになります。

実際には、その患者さんに合わせた内容を組み立てていきますので、施術の内容はもちろん、リコールの間隔も、患者さんごとに違ってきます。

 

 

患者さんと歯科医院スタッフとの二人三脚です

「PMTC」や歯周病治療などは、虫歯のように「削って詰めたら終わり」というものではありません。

患者さんと歯科医院スタッフが力を合わせることで、はじめて良い結果につながっていくことができるのです。